『交流促進センター雪秩父』濃灰色の硫黄湧き出る泥湯と、地産らんこし米の絶品豚丼【北海道 ニセコ湯本温泉 大湯沼】 – 徒然たびたび夫婦旅

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『交流促進センター雪秩父』濃灰色の硫黄湧き出る泥湯と、地産らんこし米の絶品豚丼【北海道 ニセコ湯本温泉 大湯沼】 – 徒然たびたび夫婦旅
ふづきです。
スノーシーズンの文字は
脳裏をひゅるりとめぐりゆく。
ふわりと「雪」が舞い降り、
ひらりと「スノボ」で駆け抜け、
かじかむ身体にふんわり「温泉」が染みる。
自然の産物は、
楽しいことばかり
では決してないけれど。
時期ならではの
魅力にひとときの心奪われる。
楽しさと言うのは、
「満足」に似ているのか。
それとも
「納得」に近いものなのか。
寒さが届ける副産物を、
四季でも秀でたスパイスとして。
目先の足元から
遠い、青い彼方へ向けて…。

はじめに

ニセコ湯本温泉

大湯沼
散策

交流促進センター『雪秩父』
詳細(日帰り入浴)
温泉分析書
内湯
露天風呂

食堂
温泉たまご
豚丼 と らんこし米

まとめ

はじめに
<2021年 7月>
北海道の室蘭を拠点に夫婦ふたりの大好物を求めて向かったニセコの地。
夏の新緑彩る登山でも冬のスキーやスノボを楽しむだけじゃなく、オールシーズン来る人々を魅了してやまない温泉があることを知りました。
www.fuzuki-satuki.com
その道中で見かけた北海道なのに秩父(埼玉県のそれとは違う)『雪秩父』と。肩書は”交流促進センター”…。「あれは何だろう?」と横目に通り過ぎると、すかさず嫁のさつきが「あれも良い温泉みたいだよ!」と。さすがリサーチの鬼。行く先々の目を見張るものは完璧に抑えています。要領が悪く計画の立てられない自分(ふづき)には勿体ないくらいの嫁です。
ココには、温泉通をも唸らせてしまうあるものが、駐車場の横に当たり前のようにあるので「どっちが雪秩父?」と一瞬思ってしまう。そんなサプライズから始まる日帰り入浴施設はワクワク確定です。

ニセコ湯本温泉

今回の交流促進センター『雪秩父』は、北海道磯谷郡蘭越町にあるニセコ湯本温泉郷の中にあります。と言っても、それほど多くの温泉宿や温泉街を持ち合わせているわけではなさそうで。言い換えると、その中の貴重なひとつ。前回のニセコ五色温泉とはものの5km程しか離れておらず、けれど似てるようで違う源泉の様子に期待が膨らみます。
前回のニセコ五色温泉から雪秩父の地図↓↓※出典:Googleマップ

大湯沼

室蘭から車でニセコ五色温泉へ向かう途中、『雪秩父』の建物よりも気になっていたのは匂いでした。外の風を感じながら走る道中は気持ちが良いもので、窓から入る気配が明らかに変わったのがココでしたから。なぜならば…
駐車場より見えるそれは…観光名所として個別であると思ったら…
交流促進センター『雪秩父』の駐車場のすぐそこにありました。
車を停めて、入浴する前にもちろん見たくなりますよね?なんせ、すぐそこでグツグツと硫黄の香りを放った沼があるのですから。飛んで火にいる夏の虫ではないけれど、夫婦ふたりは引き寄せられていきました。

散策

期待が高まる硫黄臭この溢れ出ている川の色、そして橋を渡らずにも分かるほどの湯気の量。これは本物ですね。温泉地あるあるですが、暖かくて湿気が多いせいか小さい虫が無邪気に飛び交っています。硫黄泉好きは自分たちだけではなかったようです。
もちろん立入は禁止されている遊歩道が作られていて、こんな近くまで実際に見ることが出来るだけでも嬉しいこと。高温のお湯や蒸気が噴出することがあるため、これ以上の立入は禁止されている。見れば分かるほどの煮えくり具合。でも、心のどこかで、ココに浸かってみたいという衝動に駆られている自分がいることも事実。その位に魅力を感じている。
温泉マークの由来が分かるほどの湯気温泉マーク(♨)はこれにしよう!
となるような光景。
足だけでも…と、逸る気持ちを抑えながら。この濃厚で贅沢な硫黄の香りを身体中に染み込ませて、すでに至福なひとときを満喫したような気持ちに浸っていました。

交流促進センター『雪秩父』

日帰り入浴施設?と思うような名称先ほど嫁のさつきにも言いましたが、何の施設かひと目では分からない名称。地域の人たちにとっては、確かに交流の場であり憩いの場なのでしょう。大湯沼がなければ素通りしてしまう温泉ファンもいるかもしれません。あのお湯が引かれていると思うと、早く入ってみたくなりますね♪

詳細(日帰り入浴)

館内は人数や時間が制限されている・名称  蘭越町交流促進センター雪秩父
・所在地 北海道磯谷郡蘭越町字湯里680番地
・TEL 0136-58-2328
・時間  10:00~19:00(冬期の平日は12:00~)
・定休日 火曜日(祝日の場合は翌日)
・料金  大人700円/小人300円
・駐車場 あり(無料)
・補足  コインロッカー、シャンプー等あり※来訪当時(2021年7月現在)は感染症対策のため人数制限や時間制限あり。脱衣所や浴室内は撮影禁止。
・公式HP 蘭越町交流促進センター雪秩父|行政情報|蘭越町
・地図※出典:Googleマップ

温泉分析書

温泉分析書と別表・源泉名 湯本温泉
・泉質  単純硫黄温泉(補足:硫化水素型 低張性弱酸性高温泉)
・温度   61.2℃(自然湧出)
・pH   3.8
・浴槽  男湯、女湯とも内湯と露天風呂あり(補足:泥湯は女性露天風呂のみ)
・その他  すべての浴槽が源泉かけ流し

内湯

出典:公式HP 交流促進センター雪秩父より(内湯)※浴室内は撮影禁止のため、公式HPよりお借りさせて頂いています。
実際に入ってみて、
内湯は小さめの熱い浴槽(6人程入れる広さ)と、広めの温い浴槽(10人程が入れる広さ)に分かれている。ガスが充満しないように窓が解放されていて、サウナのような暑苦しさを感じることなく快適に浸ることが出来る。浴室内がごった返すことがないため、ゆっくりと浸れるのはむしろ嬉しさを覚える。
外の大湯沼で見た通りの濃厚な灰色のお湯は、限りなく透明度がゼロ。沼というような泥感はなく、漂う硫黄臭が個人的に堪らなく好きだ。
開放感のある露天風呂も良いが、適度に籠ったお湯そのものの香りをこれでもかと満喫できる内湯が、自分は意外と好きなのかもしれない。

露天風呂

出典:公式HP 交流促進センター雪秩父より(女性露天風呂)※浴室内は撮影禁止のため、公式HPよりお借りさせて頂いています。
写真は女性露天風呂の様子。女性露天風呂は浴槽が5つあり、小さい四角の浴槽が泥湯になっているよう。嫁のさつきが泥パックを楽しんだようだが…、男性露天風呂にはないのはとても残念。
男性露天風呂は、泥湯を除いた2つのみ。開放感はあるものの、柵が高くせっかくの良い眺めを見ながら浸かれないところは少しマイナスポイント。ただ、それを上回る濃厚で芳醇な硫黄香るお湯は、目からの情報をすべてグレーに染め上げ、目を閉じるとあの沼に浸かっているかのような錯覚に酔い浸らせてくれる。

食堂

食堂の様子ふづき「お腹空いたね…」
さつき「温泉たまご食べよう!」
売店で食券を買い、食堂へ向かう。
温泉に入ると必ずと言って良いほどお腹が空く。
温泉と温泉たまごはセットでも良いのかもしれませんね。
食堂からは大湯沼を眺めることが出来、北海道の偉大さを改めて思い知らされる。

温泉たまご

嫁のさつき大好物の温泉たまご温泉地に行くと、必ずと言って良いほど温泉たまごを食べる。それほど嫁のさつきは温泉たまご好きだ。自分はそこまでドハマりするほどではないが、温泉で蒸されたり茹でられたたまごと言うのは、確かに普通のゆで卵なんかと比べ物にならないくらい美味しいのは分かる。飲泉した時に感じるエグ味や酸味など、妙な旨味に変わってたまごに味付けされるから不思議だ。

燻製のような白身と、味が一段濃くなった黄身お風呂上がりの温泉たまごは旨い。
硫黄で蒸されると色が黒くなったりするが、ココのは若干くすんだ白をキープしている。殻を通り越して染み込んだ硫黄臭が、口に含むと確かに感じる。白身と混ざるとまろやかな旨味になる。
黄身は見た目はさほど変哲のないもの。けれど、温泉の成分は、より濃く濃縮して表現してくるから面白い。塩を掛けずともペロリといける。

豚丼 と らんこし米

今回のメインディッシュの豚丼800円これも旨かった。
正直、こういうところのご飯はあまり期待はしていなかったのだが、これで800円は安いかもしれない。先に言ってしまうと、もちろん溢れんばかりに乗っかっている豚肉も旨いが、それ以上に地産のらんこし米のご飯が旨かった。

これを食べれば、まだまだ旅を頑張れそう温泉のお湯も濃厚だったが、
この豚肉の味付けも濃厚。
まずは豚肉だけで。
そして豚肉とらんこし米をコラボ。
〆は半熟卵を絡めてペロリと。
先ほども言いましたが、
この豚肉の下に隠れている、豚肉の味が染み込んだらんこし米が絶品!ほど良く甘みがあり、粘り気よりも粒々感が強い特徴がどんぶり飯に合う!米が旨いと何でも旨く感じるマジックは健在です。日本人に生まれて良かったと思う瞬間ですね♪

まとめ

火照った身体を冷ましながら…観光名所というよりも、地球の呼吸を感じられるようなボコボコと煮えたぎる『大湯沼』。
その湯気に釣られて来るのは虫だけでなく、硫黄の魔力に魅了された人たち。一見入浴施設と分からない交流促進センター『雪秩父』は、時代と環境によって対応を変えながらも、その根本である温泉そのものを信じて、ありのままを守り、あるがままに提供し続けている。変わって失ったものもあるかもしれないけれど、それでもこの硫黄泉が好きで来ている人も多いのも事実。存続していてくれていることだけでも、自分たちにしてみたらとても有難いことだと感じています。
何度も足を運ばないと本当の良さを知ることが出来ないことは、温泉巡りをしてきて幾度も痛感する嬉しい悩み。硫黄でクレンジングされた肌の再生が間に合わないくらいに、連日浸かって実感したい濃厚な泥湯の硫黄泉は、肌のみならず日常で淀んだ心をも削ぎ落してくれたのかもしれません。
それにしても、
らんこし米は旨かったな…。
米好き夫ふづきと、たまご好き嫁さつきより。
ふづき と さつき
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